『笑日記』
Pashley完成まで 3
お客様は、イギリスの紳士を思わせる方。
いつもハットをお持ちになり、パリッとしたスーツに雨の日はロングブーツ。
カッコいい雰囲気はお人柄にも表れていていつもニコニコ。
そんなお客様にはこだわりもあり、『この自転車は男性用なので普通はバスケットをつけないんだけど、便利だからつけてくれる?』
とのこと。早速、自転車の卸先に連絡し、この自転車に合うキャリアを探してもらう。
しかし、レディースタイプの自転車には合ったキャリアはあるものの、このタイプに合うキャリアはない。
タイヤは28インチ。前にはライトもあり、既存のキャリアはどれも合うものがない。
となれば自分で考えてバスケットをつけるしかない。
いつも、前かごをつけるときは苦労をする。昔のファイバーボックスをつける時も、最終的にはDIY作業になる。
父が、『できひんものはない、できひんなら自分で作るんや!!』そんな考えで今までやってきた人なので、
それをいつも思い出す。そう、できないことはない。できるはず!!
ということで、スタート。お客様が今付けておられる方法を参考に今あるパーツでやってみる。
頭の中でパズルが完成し、正解が見つかったときは最高に楽しい。
そうなると、ボルトの長さ、ボルトの場所までこだわりが出てくる。
今回つけたバスケットは30年ほど前にPashleyから直接仕入れをしたもの。
一つ一つ、手作りで作られているため、個体差がある。
今回のバスケットには取り付け用の穴が背面にあった。
なんと、その穴が真ん中ではなく、右にズレている。それも結構なズレ方。
これは私が気になる。。。ということで、バスケットの補修。籐を編み込んで、わからないように細工。
そして、籐のバスケットを付けるときに一番大切なこと、それは籐を傷つけないようにすること。
乾燥していることが多く、ボルトなどを入れようとするとすぐに藤が折れてしまうのだ。
なので、ここは焦らず1日等を水に浸けておく。そうすると柔らかくなり作業しやすくなる。
そんなこんなで時間はかなりかかったが、いい出来に仕上がった!!
お客様にも褒めていただき、私も大満足!またまた、楽しみができました。とおっしゃって頂けた!
ありがとうございました。